お彼岸の入りには、午後からきな粉をまぶした彼岸団子とお茶をお供えし、夕食には精進料理を食べるのが、我が家の入りの日の行事となっています。
昨日は、ちょっと「しゃーしー(=めんどう)ねー!」と思いながらも、夕食の献立の一品に、精進料理には付き物の郷土の味、「おきゅうと」を煉ってみました。おきゅうとは海草を煉(ね)る作業の、煮溶かして固めた素朴な食べ物。一年中スーパーの棚には並んでいますが、昔かたぎの我が家では、玄海灘沿いの町鐘崎から入って来るその乾物を、いつでも作れるように用意しているのです。
その日の夕飯には出来上がったおきゅうとに根菜たっぷりのけんちん汁と温野菜の献立で食事をし、帰られた先祖と入りの日の行事を終えました。