ひと昔前、自家用車や電話がまだ一般に普及していなかった頃、町の商店から御用聞きさんが注文を取りに来ていたのを憶えています。
我が家での私の記憶にあるのは、醤油屋、クリーニング屋さんで、注文の品は醤油なら一升瓶で納めてくれ、クリーニングはバイクの荷台にホロ付きのカゴが据え付けられていて、お願いしたイッチョウラの洋服を、大風呂敷で包んでから、丁寧に積まれていました。昔はすごく大切な服しかクリーニングに出さなかった記憶があります。こうゆう話をすると、歳がバレバレで恥ずかしいのですが、今では懐かしい思い出です。
さて、今日ご紹介するこの醤油こ注ぎは、そんな時代の残し物。醤油やお酢を一升瓶から注いで使っていたもので、しばらく使われないまま忘れ去られていました。それをもらいうけ、今では器として、食卓で私達を楽しませてくれています。石見辺りの作りでしょうか。