納屋の整理をしていたら、随分前から使わず投げられていた甕を見つけました。どちらも少々欠けたりヒビが入っていましたから、その用途から既に引退した甕です。
聞けば写真左は梅干し、右(山型の蓋は粉々状態)はラッキョを漬けていたそう。姿形から、島根の石見焼ではないかと想像しています。慎重に井戸まで運び、よくよく洗ってきれいにしました。さて何に使おうか・・・。大きい方は中にバケツを入れて傘立てに、小さい方はヒビが入っているので花台にでもと考えています。
ところで、この石見焼を見ていて気になることがありました。それは、昨年叔母宅でお墓の移転をした時、ご先祖の骨壷を並べたのですが、その中にこれと同じような甕が出て来たのです。いくら家庭用から業務用まで広く作られていた石見焼とはいえ、骨壷もとは・・・。ちょっと複雑な気持ちになったのは言うまでもありませんが、実に広く生活に根ざしていた焼き物だったんだと教えられました。